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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻13号

1997年12月発行

文献概要

症例

Helicobacter pylori除菌により改善したMénétrier病の1例

著者: 八木一芳1 後藤俊夫1 関根厚雄1 岩渕三哉2

所属機関: 1新潟県立吉田病院内科 2新潟大学医療技術短期大学部・衛生技術学科

ページ範囲:P.1765 - P.1770

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要旨 患者は54歳の男性.吐血で来院.軽度貧血と著明な低蛋白血症を認め,上部消化管内視鏡検査では巨大皺襞を認めた.Ménétrier病と診断し,確定診断を得るためにstrip biopsyを施行した.組織学的にもMénétrier病と一致し,粘膜表層にHelicobacter pyloriを多数認めウレアーゼ・テスト,培養も陽性であった.3剤併用療法を施行したところ,低蛋白血症は著明に改善し,巨大皺襞も改善を認めた.再度strip biopsyを施行し,除菌前後の組織学的変化を検討した.増殖帯に浸潤していた好中球および周囲の浮腫は消失し,拡大していた増殖帯の厚さも正常に近づいていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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