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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻2号

1997年02月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸乳頭部癌―縮小手術をめざして 主題

十二指腸乳頭部癌の外科治療―幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を中心に

著者: 宮崎亮1 池田靖洋1 岩永真一2 中山吉福2 眞栄城兼清1 笠普一朗1 廣吉元正1 竹原尚之1 濱田義浩1 緒方賢司1 岡本潔1 安波洋一1

所属機関: 1福岡大学医学部第1外科 2福岡大学医学部第1病理

ページ範囲:P.173 - P.179

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要旨 十二指腸乳頭部癌の外科治療と予後についてまとめた.当科で1987~1996年に乳頭部癌に対して施行した幽門輪温存膵頭十二指腸切除術は29例であった.4例の絶対的非治癒切除を除く25例の5年生存率は52.1%であった.予後を規定する因子として膵浸潤とリンパ節転移が特に重要であった.癌浸潤がOddi筋内にとどまる早期乳頭部癌の5年生存率は100%であった.根治性とQOLを考慮した治療として幽門輪温存膵頭十二指腸切除術が乳頭部癌に対しての合理的な手術であろう.また画像診断の進歩とともに,内視鏡的乳頭切除術を含めた縮小手術も視野に入ってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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