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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻3号

1997年02月発行

特集 炎症性腸疾患1997

主題 Ⅰ.診断 1.潰瘍性大腸炎

(1)診断基準と診断の進め方

著者: 樋渡信夫1 渡邊浩光1 前川浩樹1 桂島良子1 豊田隆謙1

所属機関: 1東北大学医学部第3内科

ページ範囲:P.271 - P.278

文献概要

要旨 潰瘍性大腸炎の診断は,慢性に持続・反復する粘血便の主訴から本症を疑うことから始まる.放射線照射歴,抗生剤服用歴,海外渡航歴などを聴取し,細菌学的・寄生虫学的検査を施行し類縁疾患を除外する.次に前処置なしでS状結腸内視鏡検査と生検を施行する.その特徴的所見により,積極診断と除外診断を行い確診に至る.内視鏡で口側の正常粘膜を観察できれば罹患範囲が決定する.重症例では治療を優先させ,深部の状態を知る必要があるときには,前処置なしで水溶性prednisoloneを混入した薄いバリウムを用いた充盈法により注腸X線検査を行う.前処置や検査による悪化を避けるよう,心がける.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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