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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻3号

1997年02月発行

特集 炎症性腸疾患1997

主題 Ⅰ.診断 1.潰瘍性大腸炎

(4)癌のサーベイランス

著者: 鈴木公孝1 武藤徹一郎2 正木忠彦2 篠崎大2 樋口芳樹2 横山正2

所属機関: 1大蔵省印刷局東京病院外科 2東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.299 - P.308

文献概要

要旨 1979年から1995年までの17年間に当科で行われた潰瘍性大腸炎に対する癌のサーベイランスについて報告する.7年以上経過した全大腸炎型あるいは左側大腸炎型の163例に対し,年1回の大腸内視鏡検査および10cmごとの生検を少なくとも1回行った.5例(3.1%)の大腸癌を発見したが,同時期にサーベイランスを経ずに発見された5例の大腸癌に比し予後は良好であった,dysplasiaは全大腸炎型104例から23例(22%),左側大腸炎型59例から4例(7%)が発見された。high-grade dysplasiaを認めた7例中3例(43%)に浸潤癌の合併が確認されハイリスクグループと考えられた.low-grade以下のdysplasiaについては診断および自然史について不明な点が多く,今後の課題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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