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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻3号

1997年02月発行

特集 炎症性腸疾患1997

主題 Ⅴ.鑑別診断

(2)腸結核

著者: 中野浩1 岩田正巳1 鈴木理恵1 宇野浩之1 村居譲1 大橋儒郁1 野村知抄1 西井雅俊1 保原玲子1 大橋秀徳1 中嶋秀麿1 高濱和也1 渡邊真1

所属機関: 1藤田保健衛生大学消化器内科

ページ範囲:P.441 - P.449

文献概要

要旨 活動性腸結核13例のうちの5症例を挙げ,主にX線所見について解説し,それぞれの症例と鑑別診断を要するCrohn病,潰瘍性大腸炎症例を挙げ,鑑別点についてまとめた.腸結核の潰瘍は輪状潰瘍,横走潰瘍と“横”の配列,走行を示した.そして,個々の潰瘍は浅い,不整潰瘍とはっきりした周堤を伴う溝状,不整潰瘍がみられた。Crohn病では縦走潰瘍,不整小潰瘍,アフタ様潰瘍の縦の配列など“縦”の走行,配列を示した.また,潰瘍性大腸炎では“対称性”,“びまん性”の変化がみられ,これらの所見で腸結核,Crohn病との鑑別診断がなされる.腸結核の所見と対比させることによりCrohn病,潰瘍性大腸炎の所見が浮き彫りにされ,これら慢性炎症性腸疾患の病因解明への形態的アプローチの道が開かれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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