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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻3号

1997年02月発行

特集 炎症性腸疾患1997

主題 Ⅴ.鑑別診断

(6)感染性腸炎(アメーバ赤痢,結核を除く)

著者: 加藤裕昭1 榊信廣1 山田義也2 中嶋均3 田島強4

所属機関: 1東京都立駒込病院内視鏡科 2東京都立駒込病院内科 3国保黒石病院内科 4東京都立大久保病院内科

ページ範囲:P.475 - P.480

文献概要

要旨 感染性腸炎の存在は,詳細な病歴の聴取と特徴的な臨床経過により推定できる場合が多い.慢性感染性腸炎では,比較的特徴的な内視鏡所見がみられ,大腸内視鏡検査は診断に有効であるが,急性感染性腸炎では,病原体に特有な内視鏡所見が少なく,大腸内視鏡検査の果たす役割は,病変部位とその拡がり,程度,他の炎症性腸疾患との鑑別などが主である.感染性腸炎では病原体の検出が必要であり,非特異性腸炎の初期像との鑑別には,経過を追った“時間の目”でみることが必要である.感染性腸炎は社会環境の変化によって大きく消長し,常に新しい疾患の出現も予想され,1つ1つの症例を十分に注意しながら観察していくことが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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