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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻3号

1997年02月発行

特集 炎症性腸疾患1997

主題 Ⅴ.鑑別診断

(7)アメーバ赤痢

著者: 北野厚生1 松本誉之1 押谷伸英2 大川清孝3

所属機関: 1大阪市立十三市民病院内科 2大阪市立大学医学部第3内科 3大阪市立総合医療センター消化器内科

ページ範囲:P.481 - P.487

文献概要

要旨 国際化の時代を迎え,輸入感染症としてのアメーバ赤痢は増加傾向にあり,その理解と医療対応が望まれる.診断面では,海外渡航歴,同性愛行為などの感染経路の問診による検索,腹痛を伴わない慢性の粘血便,腹部膨満感などの臨床症状,更に内視鏡像では易出血傾向の強い浮腫,びらん,たこいぼ所見,潰瘍病変などの特徴的所見を把握し,特に潰瘍性大腸炎との鑑別が重要である.また,糞便や生検材料によるアメーバ原虫の検出,特に血清学的診断法としてのゲル内沈降法は特異性と再現性に優れている.治療薬としてはmetronidazole(750mg/日)の有効性が高い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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