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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻3号

1997年02月発行

文献概要

特集 炎症性腸疾患1997 主題 Ⅴ.鑑別診断

(9)直腸粘膜脱症候群,急性出血性直腸潰瘍

著者: 大川清孝1 中村志郎2 奥野匡宥3

所属機関: 1大阪市立総合医療センター消化器内科 2大阪市立大学医学部第3内科 3大阪市立総合医療センター消化器外科

ページ範囲:P.497 - P.503

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要旨 直腸粘膜脱症候群は,①隆起型,潰瘍型,平坦型などの多彩な形態をとり,それらが混在することもある,②直腸中下部の前壁~前側壁に多く,全周性に病変がみられることもある,③長時間の排便時間,いきみの習慣,顕在または潜在の直腸脱などがみられる,などの点から本症の存在を思い浮かべることが診断上最も重要である,生検で線維筋症が証明されれば確定診断される.急性出血性直腸潰瘍では,高齢者で寝たきり状態にある患者に大量の無痛性の下血がみられた場合,まず本疾患の可能性を考え,本症の好発部位である下部直腸を反転観察で丹念に観察することが診断上重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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