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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻3号

1997年02月発行

文献概要

特集 炎症性腸疾患1997 ノート

炎症性腸疾患における内視鏡的超音波検査法(EUS)の意義

著者: 趙栄済1 芦原亨1 望月直美1 田中聖人1 宇野耕治1 東條正英1 富岡秀夫1 塚田圭子1 矢崎とも子1 中島正継1

所属機関: 1京都第二赤十字病院消化器科

ページ範囲:P.511 - P.515

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要旨 炎症性腸疾患に内視鏡的超音波検査法(EUS)を施行し,病変部の腸管壁における炎症の病態を検討した.正常層構造は5層構造として描出され,炎症は低エコー変化として,潰瘍は欠損として観察された.潰瘍性大腸炎では重症度に応じて,炎症は粘膜層から連続する垂直方向の変化として観察された.一方,Crohn病では粘膜下層を中心とした変化として描出され,潰瘍性大腸炎で観察される病態とは明らかな差異を認めた.EUSは粘膜面の内視鏡的観察とともに腸管壁の垂直断面の観察が可能であるため,炎症性腸疾患の病態診断,更には重症度の判定および治療方針の決定に重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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