文献詳細
特集 炎症性腸疾患1997
ノート
文献概要
要旨 炎症性腸疾患の欧米での罹患率は,人口10万人対,UC 1.5~17.0,CD O.3~6.7で,本邦のUC 1.95,CDO.51を上回っている.欧米での有病率も,UC 21.4~225.2,CD 8.3~105.7で,本邦のUC 18.12,CD 5.85を上回っている.欧米ではUCの罹患率,有病率に変化はなく,CDは増加しているが,本邦ではともに増加している.本邦での発症年齢は,UCでは男性20~24歳,女性25~29歳に,CDでは男性20~24歳,女性15~19歳にピークがみられる.この傾向は欧米でも同様である.また,UCの死亡率は,欧米では0.1~O.25であるが,本邦では約0.1と低い,本邦,欧米ともに1980年代以降UCの死亡率は低下する傾向にある.一方,CDは,欧米では本邦に比べ死亡率が高い.
掲載誌情報