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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻4号

1997年03月発行

今月の主題 大腸腺腫症―最近の知見

主題

大腸腺腫症―最近の知見と臨床

著者: 小泉浩一1 甲斐俊吉1 酒井達也1 江藤哲哉1 丸山雅一1 太田博俊2

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院外科

ページ範囲:P.543 - P.550

文献概要

要旨 家族性大腸腺腫症において,大腸腺腫の数により分類された,密生型,非密生型,および散発型の表現型の違いは大腸癌発生の年齢と相関するが,それぞれAPC遺伝子の変異部位,すなわち遺伝型との関連が認められている.大腸外病変でも網膜色素上皮肥大やデスモイド腫瘍など,遺伝型との関連が認められるものもある.一方,大腸腺腫,デスモイド腫瘍に対しsulindacが効果を示す.投与6か月後には残存直腸の腺腫の消失をみ,また,デスモイド腫瘍も縮小する.遺伝型を考えたサーベイランスを行い,sulindacによるchemopreventionを併用することにより,術後の予後,QOLを向上させる可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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