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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻6号

1997年05月発行

今月の主題 早期胃癌から進行癌への進展

主題

糖鎖発現からみた早期胃癌から進行癌への進展

著者: 川口隆憲1 高野祥直2 大堀剛男3 伊東藤男3 児山新3 菅野智之3

所属機関: 1福島県立医科大学第2病理 2脳神経疾患研究所附属南東北病院外科 3福島県立医科大学第1外科

ページ範囲:P.797 - P.808

文献概要

要旨 今回われわれは,胃癌の進展と癌細胞が発現する糖鎖の関連を,約400症例の胃癌について17種類のレクチンと8種類の単クーロン抗体を用い組織化学的に検討した.また2種類の抗p53蛋白単クローン抗体を用いた検索も同時に行った.その結果,胃癌の進展と糖鎖発現との間には,未熟糖鎖と関連する深達度→リンパ節転移のルートと,既存の糖鎖や新生糖鎖などの成熟型糖鎖が関連する肝転移,腹膜転移のルートがあると考えられた.前者に関わる代表的糖鎖はTn抗原で,ABH血液型糖鎖やLewis型糖鎖は後者に属した.Tn抗原発現とp53蛋白発現には統計学的に有意な関連がみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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