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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻6号

1997年05月発行

今月の主題 早期胃癌から進行癌への進展

主題

早期胃癌の転移―胃癌研究会から

著者: 佐野武1 片井均1 笹子三津留1 丸山圭一1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院外科

ページ範囲:P.809 - P.813

文献概要

要旨 早期胃癌の転移の実態を多数例の集計から検討した.全国胃がん登録から5年分を集計すると,m癌13,951例,sm癌11,683例のリンパ節転移率はそれぞれ2.3%,16.7%であった.また,胃癌研究会の主題としてm癌およびsm癌が取り上げられた際の抄録からリンパ節転移について集計すると,m癌2.1%,sm癌17.7%という転移率となった.m癌では,潰瘍(瘢痕)を伴う陥凹型,未分化型,腫瘍径が大きい,の3点がリンパ節転移例の特徴として挙げられていた.早期胃癌の同時性血行性転移は極めてまれであった.病理検索方法により深部浸潤やリンパ節転移の検出に差が生じることを常に念頭に置くことが重要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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