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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻6号

1997年05月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌から進行癌への進展 主題

集団検診からみた胃癌の発育進展

著者: 吉田裕司1 三宅由里子1 山口由美子1 手林明雄1 有末太郎1 松浦邦彦2 大塚忍3

所属機関: 1北海道対がん協会検診センター 2北海道対がん協会旭川がん検診センター 3北海道対がん協会釧路がん検診センター

ページ範囲:P.835 - P.846

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要旨 1992~1994年度の当協会の胃集検受診者717,199名から発見された胃癌1,011例の中で集検受診前歴のある進行癌202例の,5年間の前歴フィルム延べ478件を見直すことにより胃癌の発育進展の検討を行った.検討にあたり,消化性潰瘍の有無と癌性隆起の有無により発見癌をⅠ型からⅥ型の6種類に分類した.年単位の期間別示現率を分析すると,ⅠA,ⅡA,ⅢAなどのUl(-)群で示現率が低く,形態変化の速い癌と考えられた.一方,ⅤA,ⅥAといったUl(+)の癌は示現率が高く,形態変化の遅い癌と考えられた.また,これらの進行癌の前身の早期癌の型としてはⅠAはⅠEから,ⅡAはⅡEとⅢE,ⅢAはⅢE,ⅤAはⅤEとⅥE,ⅥAはⅥEからの進展例が多く観察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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