文献詳細
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文献概要
“表層拡大型大腸腫瘍”と“結節集蔟様大腸腫瘍”
(質問)本誌31巻2号「いわゆる表層拡大型大腸腫瘍とは」について意見を述べさせていただきます.ここでは“表層拡大型腫瘍”の定義は,胃や食道と同様に,粘膜内を広く,主に水平方向に発育進展し,深部への浸潤を来しづらいものとされています.しかし,同号の多田論文にもありますように,“結節集蔟様”とどこが違うのか十分に理解できません.なぜ,“結節集蔟様”の用語が不適当であるのか明確にしていただきたいと思います.
ちなみに,われわれは“結節集蔟様”大腸病変について既に,Gastroenterol Endosc 37: 739-744, 1995に発表していますが,その後の症例を加えて71例で検討しましたところ,5cm以上の病変は6例(8.5%)でありました.6例すべて癌で,2例がm癌,4例はsm2以深へ浸潤していました.したがって,ここで言われている厳密な意味での“水平発育型”は2/71(2.2%)となり,極めて数が少なくなります.
(質問)本誌31巻2号「いわゆる表層拡大型大腸腫瘍とは」について意見を述べさせていただきます.ここでは“表層拡大型腫瘍”の定義は,胃や食道と同様に,粘膜内を広く,主に水平方向に発育進展し,深部への浸潤を来しづらいものとされています.しかし,同号の多田論文にもありますように,“結節集蔟様”とどこが違うのか十分に理解できません.なぜ,“結節集蔟様”の用語が不適当であるのか明確にしていただきたいと思います.
ちなみに,われわれは“結節集蔟様”大腸病変について既に,Gastroenterol Endosc 37: 739-744, 1995に発表していますが,その後の症例を加えて71例で検討しましたところ,5cm以上の病変は6例(8.5%)でありました.6例すべて癌で,2例がm癌,4例はsm2以深へ浸潤していました.したがって,ここで言われている厳密な意味での“水平発育型”は2/71(2.2%)となり,極めて数が少なくなります.
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