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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻7号

1997年06月発行

今月の主題 感染性腸炎(腸結核を除く)

主題

STDによる腸炎の画像診断

著者: 大川清孝1 丸岡正典2 池田昌弘3 緑川昌子4 中村志郎5 松本誉之5 北野厚生6

所属機関: 1大阪市立総合医療センター消化器内科 2大阪赤十字病院内科 3国立大阪病院消化器科 4東京医科大学第4内科 5大阪市立大学医学部第3内科 6大阪市立十三市民病院内科

ページ範囲:P.941 - P.948

文献概要

要旨 STDによる腸炎として,アメーバ性大腸炎,AIDSに合併した大腸炎,クラミジア腸炎の画像診断について述べた.アメーバ性大腸炎ではたこいぼ所見が診断価値の最も高い所見であった.AIDSに合併したサイトメガロウイルス腸炎の2例を呈示した.1例は周囲に発赤を伴う大小様々な打ち抜き様潰瘍がみられた.他の1例はやや盛り上がったびらん,発赤を中心とした病変であった.クラミジア腸炎の2例を呈示した.1例は直腸のリンパ濾胞の著明な増生がみられた.他の1例は直腸・S状結腸と回盲部のアフタ様びらんがみられた.アメーバ性大腸炎の内視鏡診断は既に確立しているが,その他のSTDによる腸炎の画像診断についてはわが国での経験は非常に少なく,今後症例を集積して,画像診断を確立する必要があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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