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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻7号

1997年06月発行

文献概要

今月の主題 感染性腸炎(腸結核を除く) 主題症例

サルモネラ菌(Salmonella enteritidis)による感染性腸炎の2例

著者: 山野泰穂1 工藤進英1 田村智1 中嶋孝司1 日下尚志1 福岡岳美1 洗川佐代子1 後藤英世1 鈴木章男1 白坂大輔1 坂下正典1 田中義規1 古村孟1 井手口尚生1 小松泰介1

所属機関: 1秋田赤十字病院胃腸センター

ページ範囲:P.987 - P.992

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要旨 〔症例1〕は37歳,女性.40℃以上の発熱,数十行/日にも及ぶ水様性下痢を主訴として,精査治療目的に当科受診した.大腸内視鏡検査でS状結腸近位側から回腸に至るまで血管透見像の消失と軽度浮腫性変化を伴った病変をびまん性に認め,生検および便汁から細菌検査を施行,S. enteritidisを検出した.〔症例2〕は60歳,男性.3~4行/日の水様性下痢と腹痛を主訴として精査治療目的に当科受診した.大腸内視鏡検査で回盲弁の腫脹と回盲弁上唇に白苔を伴う不整形の比較的大きい浅い潰瘍を認め,便汁のほかに回盲弁より生検で得た組織を細菌検査に提出,S. enteritidisを検出した.以上より2症例ともS. enteritidisによる感染性腸炎と診断し,文献的考察を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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