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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻8号

1997年07月発行

文献概要

今月の主題 胃噴門部領域の病変 (1)癌 主題

噴門部領域の癌の病理診断

著者: 辻直子12 石黒信吾1 真能正幸1 春日井務1 西澤恭子1 野瀬邦憲1

所属機関: 1大阪府立成人病センター病理検査科 2祐生会みどりヶ丘病院

ページ範囲:P.1073 - P.1080

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要旨 噴門部領域癌の病理学的特徴を検討した.本来はEGJ前後2cm以内にとどまる癌を検討すべきであるが,症例数が少ないために4cm以下で癌の中心部が2cmにとどまる症例(68例)を他部位の4cm以下の癌と比較して検討した.噴門部領域癌は,食道癌と胃癌のうち3.1%であり,70歳以上の高齢者が多かった.組織学的には高分化型腺癌(特に乳頭腺癌)が多く,肉眼的には組織型を反映して隆起型や限局潰瘍型が多かった.リンパ節転移率や再発死亡率は他部位の胃癌に比べて高く,食道癌と同様で悪性度が高かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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