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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻8号

1997年07月発行

文献概要

症例

Cronkhite-Canada症候群の1例―発症誘因に精神的ストレスの関与が示唆された1例

著者: 平田敬治1 勝木健文1 中山善文1 永田直幹1 伊藤英明1 石野洋一2 渡辺秀幸2 中田肇2 栗山敦治3

所属機関: 1産業医科大学第1外科 2産業医科大学放射線科 3栗山胃腸科医院

ページ範囲:P.1129 - P.1134

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要旨 患者は35歳,男性,公私にわたり精神的ストレスを自覚していた1995年9月から味覚異常,下痢が出現,更に脱毛,爪甲陥凹,手指の色素沈着を生じ,当科に紹介入院.入院時低蛋白血症を認め,消化管造影および内視鏡検査で胃から直腸までびまん性に浮腫状の無~亜有茎性ポリープを認めた.ポリープの病理組織検査で腺管の囊胞状拡張,間質の浮腫性変化を認め,Cronkhite-Canada症候群と診断した.入院後IVH管理・ステロイド経口投与により臨床症状および消化管ポリポーシスは著明に改善した.近年,本症候群の誘因としてストレスの関与が報告されており,本症例でも精神的ストレスの関与が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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