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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻8号

1997年07月発行

症例

食道・胃噴門部に発生した悪性黒色腫の1切除例

著者: 石橋生哉1 田中裕穂1 前川隆一郎2 白水勇一郎1 原田嘉和1 大森康弘1 船津仁之1 八塚宏太1 自見厚郎3 白水和雄4 桑野恭行5

所属機関: 1社会保険田川病院外科 2社会保険田川病院内科 3社会保険田川病院病理 4久留米大学医学部1外科 5直方中央病院

ページ範囲:P.1135 - P.1140

文献概要

要旨 患者は48歳の男性.上部消化管内視鏡検査で食道胃境界部直上に表面平滑な小豆大の黒色隆起と,胃噴門部に内部灰白色の潰瘍を有した粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた.生検の結果,悪性黒色腫と診断され,下部食道・胃全摘,脾合併切除,2群までのリンパ節郭清を施行した.食道側の病変のH・E染色像では,腫瘍は紡錘形の異型細胞が不規則な束状配列を呈して増殖し,メラニン色素顆粒を散見した.また,腫瘍辺縁の食道粘膜ではjunctional activityを認め,一部粘膜筋板まで浸潤していた.胃側の2個の病変に連続性はなく,メラニン色素顆粒は認められなかった.食道・胃両病変はいずれもS-100蛋白強陽性を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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