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文献詳細

雑誌文献

胃と腸32巻9号

1997年08月発行

今月の主題 胃噴門部領域の病変 (2)癌以外の病変

主題

噴門部領域の急性病変―Mallory-Weiss症候群,特発性食道破裂,食道粘膜下血腫

著者: 長谷部哲理1 原澤茂1

所属機関: 1東海大学医学部内科6

ページ範囲:P.1183 - P.1188

文献概要

要旨 噴門部領域の急性病変の発生には,急激な腹圧の上昇による噴門部周辺粘膜の過伸展が要因とされる.つまり,悪心・嘔吐などを契機として発症することから,機械的・物理的機序が関与する.このような機序で発症する類縁疾患には,Mallory-Weiss症候群,特発性食道破裂および食道粘膜下血腫の3疾患がある.しかし,この3疾患は機序は同様でも個体側の条件も関与して,全く異なった病態となり,おのずと治療・予後も異なる.つまり,Mallory-Weiss症候群と食道粘膜下血腫は,ほとんどの症例が保存的治療で軽快するが,特発性食道破裂は全身管理が必要となり外科的治療を必要とする症例も多い.特に,特発性食道破裂は初診時の正診率が治療成績を左右するため,内視鏡検査をはじめ総合的に診断することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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