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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻1号

1998年01月発行

早期胃癌研究会症例

大腸マラコプラキアの1例

著者: 大泉弘子1 鈴木岳1 斎藤雅雄1 政氏伸夫2 小林直樹2 小笠原正浩2 木山善雄2 直原徹2 比嘉敏夫2 笠井正晴2 宮下秀隆3 浅香正博4

所属機関: 1札幌北楡病院人工臓器・移植研究所消化器科 2札幌北楡病院人工臓器・移植研究所内科 3白石肛門科 4北海道大学医学部第3内科

ページ範囲:P.97 - P.102

文献概要

要旨 患者は79歳,男性.主訴は1日数行の下痢と,体重減少.注腸X線検査では,直腸からS状結腸に径5~6mmの小結節隆起の散在と,横行結腸中部から肝彎曲,上行結腸,盲腸に同様の小結節隆起と,皺襞の集中を伴うびらんを認めた.大腸内視鏡検査で直腸からS状結腸および,横行結腸中部から盲腸まで,円形から楕円形の黄白色調で光沢のない表面顆粒状の,丈の低い小結節病変の散在,皺襞集中,粘膜の萎縮を認めた.各部位の生検材料の病理組織学的検索では,上皮に異型性を認めず,間質にマクロファージの浸潤があり,その胞体内にはMichaelis-Gutmann bodyを有しており,ハンゼマン(Hansemann)細胞と同定された.以上から本例をまれな慢性炎症性疾患である大腸マラコプラキアと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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