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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻1号

1998年01月発行

早期胃癌研究会症例

生検によってⅠs型からⅡa+Ⅱc型に変化した早期大腸癌の1例

著者: 吉田道夫1 山田豊2 岩下明徳2 筒井信一3 川口英俊3 東秀史3

所属機関: 1宗像医師会病院放射線科 2福岡大学筑紫病院病理 3宗像医師会病院外科

ページ範囲:P.103 - P.108

文献概要

要旨 患者は76歳,女性.主訴はなく,本人の希望で当院外来で施行された注腸X線検査,大腸内視鏡検査および生検病理診断で横行結腸に10mm大のⅠs型早期大腸癌が認められた.術前のマーキング目的で,再度大腸内視鏡検査を施行したところ,前回認められたⅠs型腫瘍は脱落し,表面陥凹型に変化していた.切除標本の病理学的検索では深達度mのⅡa+Ⅱc型早期大腸癌であった,生検を行わなくても,固い糞便と腸管の蠕動による機械的刺激で自然に脱落した可能性が示唆され,大腸癌の自然史を考えるうえで貴重な症例と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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