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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻10号

1998年09月発行

文献概要

今月の主題 腸管子宮内膜症 主題

腸管子宮内膜症の病理

著者: 味岡洋一1 渡辺英伸1 柏村浩1 橋立英樹1 西倉健1 風間伸介1 横山淳二1 出張玲子1 本間照2 須田武保3

所属機関: 1新潟大学医学部第1病理 2新潟大学医学部第3内科 3新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1339 - P.1352

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要旨 子宮内膜症に起因する腸管の肉眼形態変化とその成因となる組織所見,および腸管子宮内膜症の病理診断について検討・考察した.腸管の肉眼形態変化の中で,狭窄と(粘膜下腫瘍様)隆起の一部は,子宮内膜組織が固有筋層に進展することにより生じ,筋層の変形(アーチ状屈曲と肥厚)がその主たる形成要因になると考えられた.潰瘍・びらん,発赤粘膜など粘膜面の変化は,子宮内膜組織が粘膜下層以浅に進展することにより生じ,粘膜内に子宮内膜組織が進展することでそれらの所見を呈する場合は,上皮性腫瘍様隆起を随伴する.子宮内膜症の病理診断に際しては,子宮内膜組織に特有な上皮と問質成分の同定に努めると同時に,vimentin,EMA,estrogen receptor染色などの免疫組織化学が有用と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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