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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻10号

1998年09月発行

今月の主題 腸管子宮内膜症

主題症例

虚血性大腸炎を合併したS状結腸子宮内膜症の1例

著者: 犬童裕成1 櫻井健一1 中橋栄太1 小山田直朗1 清原英雄2 八田泰彦2 高野定2 魚往秀昭3 北岡光彦4 大塚陽一郎4 多田修治5

所属機関: 1熊本中央病院消化器科 2熊本中央病院外科 3熊本中央病院放射線科 4熊本中央病院病理研究科 5済生会熊本病院消化器科

ページ範囲:P.1391 - P.1396

文献概要

要旨 虚血性大腸炎を合併したS状結腸子宮内膜症の1例を報告する.患者は45歳の女性で,月経時に腹痛と下血で発症した.大腸内視鏡検査では下行結腸に縦走潰瘍と潰瘍周囲の発赤を伴う浮腫状粘膜を,また,注腸X線検査では下行結腸に管腔の狭小化と拇指圧痕像を認め,虚血性大腸炎と診断した.その後の注腸X線検査でS状結腸に粘膜下腫瘍を疑わせる腫瘤状陰影を,また大腸内視鏡検査ではS状結腸に約半周性の粘膜下腫瘤様隆起と粘膜ひだの収束像を認め,虚血性大腸炎を合併したS状結腸粘膜下腫瘍と診断し開腹術を施行した.術中所見で腸管子宮内膜症と診断され,虚血性大腸炎の発症への関与が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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