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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻10号

1998年09月発行

今月の主題 腸管子宮内膜症

主題症例をみて

腸管子宮内膜症の診断―主題症例をみて

著者: 牛尾恭輔1

所属機関: 1国立病院九州がんセンター放射線科

ページ範囲:P.1397 - P.1399

文献概要

はじめに

 子宮内膜症とは子宮内膜組織が,子宮以外の臓器,組織に存在した状態で,病変が腸管に認められた場合は腸管子宮内膜症と呼ばれている.この疾患は最近,増加の傾向にあり,検診目的で施行された注腸X線検査や内視鏡検査で,異常を指摘されることも少なくない.しかし,本誌「胃と腸」で,今回,初めて腸管子宮内膜症が主題として取り上げられたことに示されるように,この疾患の画像がまとめて掲載された機会はなかった.だが,他誌を含め,本症の注腸,内視鏡,エコー,CT,MRIなどの画像も集積されつつあり,新しい画像診断を駆使した報告も散見される.

 この疾患では通常,病変の主座が粘膜より深層にあり,しばしば粘膜面にも及ぶ.そのため癌,種々の粘膜下腫瘍,転移性腫瘍,炎症性疾患などの鑑別診断が要求される.本症では病変の発生部位,病型と病期,炎症の浸潤の程度に応じて,様々な形態を呈する.そこで,本号で提示された10例の主題症例をみて,これに筆者の経験例を含めて,腸管子宮内膜症の臨床的な特徴,画像所見の特徴を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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