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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻12号

1998年11月発行

文献概要

今月の主題 胃癌EMRの完全切除の判定基準を求めて 主題

早期胃癌の水平方向への拡がりに対する胃粘膜切除術―ERHSE法の評価

著者: 平尾雅紀1 坪内友1 高杉英郎1 山口修史1 今井希一1 石後岡正弘2 内沢政英2 佐々木豊2 岡本賢三3 仲綾子3

所属機関: 1太黒胃腸科病院 2勤医協中央病院 3北海道組織病理学センター

ページ範囲:P.1573 - P.1578

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要旨 ERHSE(endoscopic resection with local injection of hypertonic saline-epinephrine:ERHSE)を施行した早期胃癌m癌346例について①一括切除率を部位・肉眼型・病変長径別(水平方向への拡がり)に,②完全切除率を一括・分割切除と部位・肉眼型・病変長径別に検討した.その結果,全349例の一括切除率は56.2%であり,肉眼型では陥凹型で,部位別では幽門側ほど,病変長径別では病変長径が短いほど一括切除率は高くなる.しかし完全切除率は全症例では95.7%であり一括切除では97.4%,分割切除で93.5%と両群間に有意差はない.完全切除率は一括切除と分割切除において肉眼型・部位・病変長径別で差はなかった.結論としてERHSEでは分割切除が治癒切除を阻害する要因とはならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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