文献詳細
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書評「がんの浸潤・移転―基礎研究の臨床応用」 フリーアクセス
著者: 峠哲哉1
所属機関: 1広島大学医学部原爆放射能医学研究所腫瘍外科
ページ範囲:P.1598 - P.1598
文献概要
臨床医はこれまで,ひたすらきめの細かい臨床研究を行い,外科手術,化学,放射線,免疫療法を駆使して臨床成績の向上に貢献してきた.加えて,原発巣からの離脱に始まり,定着,増殖に至るまでの複雑で長い過程を経て転移するメカニズムが解明されつつあるが,一方,成す術もなく,多くのがん患者を失うのも現実である,われわれ臨床家は,基礎研究に根差した画期的な治療指針の出現を一日千秋の思いで待っているが,何かの手掛かりをと思っても,正直に言って基礎研究と臨床の溝は余りにも幅が広すぎる.
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