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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻13号

1998年12月発行

文献概要

今月の主題 胃癌EMR後の遺残再発―診断と治療 主題

早期胃癌EMR後のサーベイランス―遺残再発の早期発見

著者: 光永篤1 岸野真衣子2 小西洋之2 内山めぐみ2 飯塚雄介2 内田耕司2 根本行仁2 中村真一2 村田洋子1 鈴木茂1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内視鏡科 2東京女子医科大学消化器内科

ページ範囲:P.1695 - P.1703

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要旨 1983年以降内視鏡的治療を施行した早期胃癌354症例(399病変)のうち,遺残再発を来した病変は89病変(22.3%)であり,内視鏡的治療適応病変での遺残再発は54病変(54/296:18.2%)に対し,非適応病変での遺残再発は35病変(35/103:34.0%)であった.EMR後に局所生検陰性が3か月以上持続し,その後陽性となる症例を25例(6.3%)に認めたが,その生検陰性期間の平均は約9か月で75%が1年以内に陽性化し,陰性期間が2年を超える症例はなかった.これをもとに患者のコンプライアンスを考慮したEMR後のサーベイランスをシステム化した。また,EMR後の遺残再発の早期発見には色素拡大内視鏡検査が有用であり,これによる的確な遺残再発部位の診断が内視鏡的追加治療による根治を容易にすると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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