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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻2号

1998年02月発行

文献概要

Coffee Break

「気」と「癒」

著者: 多田正大1

所属機関: 1京都がん協会

ページ範囲:P.152 - P.152

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 関西の会社杜長さんたちの会合で,健康に関する講演会を依頼された.講演の後の懇親会で,楽しそうに飲み食いしているA社長と知り合う機会があった.“先生,私は潰瘍性大腸炎患者なんです”“うそでしょう,血色も良いし,患者がこんなに酒を飲むはずがない”というやりとりから,A社長の体験談を聞かされる羽目になった.

 A社長は7年間にわたって潰瘍性大腸炎で入院と退院を繰り返していた.会社のトップが度々入院していたのでは仕事にならない,主治医に説得され腸切除術を受ける決心を固めていた.しかし手術となると1~2か月は仕事に穴をあけるし,たまたま韓国で大きい商談が進行していた.そこで出張から帰国すればすぐに手術を受ける約束で,ベッドと手術日を予約して旅立った.出国前は血便,腹痛で最悪のコンディション.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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