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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻3号

1998年02月発行

文献概要

特集 消化管悪性リンパ腫1998 主題 Ⅲ.治療

Helicobacter pylori除菌療法による形態像の変化

著者: 齊藤大三1 小野裕之1 永田和弘1 佐川保1 小竹桃子1 後藤田卓志1 近藤仁1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院内科

ページ範囲:P.457 - P.466

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要旨 Helicobacter pylori(以下H. pylori)陽性のlow-grade MALTリンパ腫(L-MALT)におけるH. pylori除菌療法後の組織学的改善率は約70%であり,有用な治療法と考えられる.しかし,除菌療法施行前には十分なstaging,informed consentが,除菌療法後の改善率においても短期間ごとの慎重な経過観察が必要である.除菌療法に奏効しないものやH. pylori陰性のL-MALTにおいては,内視鏡的あるいは組織学的増悪傾向が認められない場合は現時点では経過観察せざるを得ない.high-gradeリンパ腫では除菌療法以外の治療法が選択されるべきである.胃悪性リンパ腫の鑑別診断,治療方針決定および評価のためのmolecular levelでのマーカーの検索・解明が急務である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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