文献詳細
文献概要
特集 消化管悪性リンパ腫1998 ノート 基礎編
生検標本におけるlymphoepithelial lesionの診断的意義
著者: 太田玉紀1 渡辺英伸2
所属機関: 1新潟県立新発田病院内科 2新潟大学医学部第1病理
ページ範囲:P.474 - P.475
文献購入ページに移動LEL3)とは,腫瘍性の小型~中型リンパ球が上皮細胞間に集簇性に浸潤している組織像である(Fig.1).このBリンパ球は,円形~卵円形の核や核周に切れ込みを認める核(cleaved nucleus)と,非腫瘍性成熟リンパ球に比べて広く明るい細胞質を有し,細胞異型度は低い.LELは,低異型度のMALTリンパ腫にのみ認められる所見で,大型リンパ球から成る高異型度のリンパ腫ではみられない.腫瘍性Bリンパ球の浸潤が高度になると,上皮細胞の変性や腺管構造の破壊がみられ,やがてLELは消失する.
掲載誌情報