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特集 消化管悪性リンパ腫1998 ノート 臨床編
胃悪性リンパ腫の術後補助化学療法の有効性
著者: 佐野武1
所属機関: 1国立がんセンター中央病院外科
ページ範囲:P.485 - P.486
文献購入ページに移動胃悪性リンパ腫に対する標準的治療法は確立されておらず,手術,化学療法,放射線療法が,単独または併用で行われている.わが国では外科的切除が行われることが多いが,欧米諸国では化学療法(±照射)を第一選択とする流れもあり,ドイツを中心に両者を比較する大規模な無作為化試験が始まろうとしている.
わが国における外科療法の有利な点として,胃癌に対する診断・治療技術の普及により,①欧米に比べて胃切除術が格段に安全に行える,②手術のみで根治しうる比較的早期のリンパ腫病変の発見が多い,③リンパ節転移の組織学的検査システムが確立している,などがあり,このためか消化管原発の腫瘍性病変に対して“まず切除する”という考えに抵抗が少ない.
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