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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻4号

1998年03月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の診断にX線検査は不要か 主題

胃癌の診断にX線検査は不要か―必須とする立場から:個別検診拾い上げ診断としての胃X線検査の活用

著者: 吉田千尋1 藤田邦彦1 前川信政1 小山信1 魚谷幸平1 村俊成1 川浦幸光1 上野敏男1 米島学1 小坂進1 西村功1 高畠一郎1 磨伊正義12 渡辺麒七郎13

所属機関: 1金沢市医師会読影委員会 2金沢大学がん研究所外科 3国立金沢病院病理検査科

ページ範囲:P.551 - P.562

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要旨 金沢市医師会では1983年から胃集検の低受診率(1%台)をカバーする目的で,かかりつけ医を利用した直接撮影個別検診を行ってきた.1992年からはその精度を高めるために検診医の研修会,実施要項説明会,二次読影会そして症例検討会の参加義務,更に逐年検診の前年度比較読影,レフリー判定を加え,以下の結果を得た.①162病・医院で5年間の受診者数36,093人,発見癌95人,癌発見率0.26%,うち早期癌58人同比率61.3%であった.②この期聞の受診率は間接集検約4%に対し個別検診14~15%を得た.③要精検率が約6%にまで低下したにもかかわらず,癌発見率,早期癌比率に有意差を認めなかった.④当方式により検診医の撮影技術や読影能の向上に役立ち,また検診に対する意識の高揚が精検受診率を90%以上に向上させた.以上により精度管理の徹底されたX線個別逐年検診は,内視鏡集検に勝るとも劣らず“胃X線検査の活用”の一方法と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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