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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻4号

1998年03月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の診断にX線検査は不要か 主題

胃癌の診断にX線検査は不要か―必須とする立場から:質的診断

著者: 丹羽康正1 後藤秀実1 新海眞1 有沢富康1 亀山祐行1 松井真寿美1 野村直人1 細井努1 早川哲夫1

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科

ページ範囲:P.583 - P.590

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要旨 胃癌の精密検査におけるX線検査の重要性について述べた.胃癌293例について超音波内視鏡と深達度診断の正診率について比較したところ,全体でX線832%,EUS78.9%であり,ほぼ同様の成績であった.X線検査はmp癌,Ⅱc型早期癌,胃角部や幽門部および前庭部に存在する病変,それに大彎側の小病変でEUSに比して深達度診断に有用であった.ただし,X線検査の質は,EUSに比べて術者の経験年数に依存する傾向を認めた.また,X線検査の活性化には術後病理像との対比による同検査法の重要性の認識,高度な撮影技術の普及,新しい診断技術の開発が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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