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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻4号

1998年03月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の診断にX線検査は不要か 主題

胃癌の診断にX線検査は不要か―必須としない立場から

著者: 鈴木茂1 飯塚雄介1 内山めぐみ1 飯塚文瑛1 光永篤1 村田洋子1 山田明義2

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内視鏡科 2東京女子医科大学消化器放射線科

ページ範囲:P.617 - P.624

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要旨 胃癌の診断のために,優れた2つの異質の検査法,X線検査と内視鏡検査があるが,この両者を比較して,どちらが優れているか,どちらを検査のために優先するか,どちらが必須であるか,ないか,といった問いはあまり意味がない.医師や学生を対象にした意識アンケート調査でもこのことはわかったし,検診施設での過去4年間の両検査結果からも,X線検査が不要であることを立証できない.ましてや,どちらも必須ではありえない.しかし,癌の厳密な質的診断は内視鏡生検でなければ得られないし,微小胃癌,なかでも微小Ⅱbの診断は現状では内視鏡がはるかに有利である.それゆえ,既に一般的な認識にもあるように,検査の目的に両検査法の特徴をうまく活かして,検査法を選択すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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