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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻4号

1998年03月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の診断にX線検査は不要か 主題

胃癌の診断にX線検査は不要か―外科的治療の立場からみた考察

著者: 二宮基樹1 池田俊行1 朝倉晃1 伴秀利1 原野雅生1 小野田正1 塩崎滋弘1 大野聡1 桧垣健二1 小林直広1 岡村進介1 立山義朗2 松浦博夫2

所属機関: 1社会保険広島市民病院外科 2社会保険広島市民病院病理

ページ範囲:P.625 - P.635

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要旨 胃癌診断におけるX線検査の意義を内視鏡検査と対照しつつ検討して以下の結果を得た.①早期癌の深達度および浸潤範囲診断の正診率では内視鏡検査がX線検査に勝っていた.②進行癌浸潤範囲の検討ではt3,t4症例においてはX線検査が内視鏡検査に比べて勝っていた.③X線検査は早期癌では大・小彎に主座を持つ病変の深達度診断,胃小区所見の読影による深達度・浸潤範囲診断などに有用であった.また進行癌では浸潤型癌の全体像把握と大・小彎に主座を持つ病変の深達度判定などに有用であった.④胃癌の診断においてX線検査は固有の役割を持っており,その意義は検査・診断技術の向上により更に深くなるものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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