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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻4号

1998年03月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の診断にX線検査は不要か 主題

胃癌の診断に胃X線検査は不要か―外科的治療の立場から

著者: 石原省1 馬場保昌2 緒方伸一2 太田博俊1 高橋孝1 西満正1 二宮康郎3 羽田丈紀3 加藤洋3 柳澤昭夫3

所属機関: 1癌研究会附属病院外科 2癌研究会附属病院内科 3癌研究会附属病院研究所病理

ページ範囲:P.637 - P.651

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要旨 術前診断における胃X線検査の必要性について外科の立場から具体例を提示して述べた.胃X線検査の意義は①画像に客観性があること,②胃の位置や形,周囲臓器との関係をはじめ胃の粘膜面を体外から俯瞰的に観察できること,③撮影体位角度を変えることで深部胃壁の質的変化を側面像として観察できることである.これらによって得られる情報は胃内視鏡検査とともに胃の切離線決定に有用であり,このことが術前検査として胃X線検査が必要であることの論拠である.また胃X線,内視鏡いずれの検査においても鮮明で,情報量の多い画像を得ることが前提条件であり,このような条件下に相互が補完し合えれば,診断精度の向上が期待され,胃X線検査は今後も術前検査として有用な検査となり続けるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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