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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻5号

1998年04月発行

文献概要

今月の主題 大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か 主題

大腸癌の診断に注腸X線検査は必要か―原則必要とする立場から:注腸X線検査の精度について(大腸内視鏡検査と対比して)

著者: 松川正明1 山崎武志1 千葉俊哉1 久保定徳1 加納麻衣子1 佐藤温1 栗原稔1

所属機関: 1昭和大学医学部附属豊洲病院消化器科

ページ範囲:P.705 - P.711

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要旨 早期大腸癌の存在診断についてX線検査と内視鏡検査を比較した.X線検査では前処置法を多量の等張性クエン酸マグネシウムと蠕動促進剤を使用した.使用したバリウムは75%であり,撮影フィルムは16枚であった.X線の描出能は89.4%に対して,内視鏡の発見率は92.5%であり,有意の差はなかった.X線の描出率は表面型と1.0cm以下の病変でやや低い傾向があった.大腸癌検診で便潜血検査が陽性である場合では,少なくとも2cm前後の病変を目指している.この条件ではX線検査で十分に病変の検査に役立つ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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