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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻5号

1998年04月発行

文献概要

今月の主題 大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か 主題

大腸の炎症性疾患の診断に注腸X線検査は必要か―内視鏡(直視画像)を重視する立場から

著者: 北野厚生1 大川清孝2 押谷伸英2 松本誉之3

所属機関: 1大阪市立住吉市民病院 2大阪市立総合医療センター消化器科 3大阪市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.772 - P.780

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要旨 広義の炎症性腸疾患におけるcolonoscopyの直視画像(直画)は形態像と機能像としてとらえられ,前者は点・線・面の要素に凹凸を伴った像として,後者は収縮・伸展,血管像,ならびに出血性の像としてとらえられる.潰瘍性大腸炎(UC)にはこれら両方の像が重複して存在し,炎症を基盤とした疾患の直視画像を把握するうえでの基本的位置づけにある.一方,診断面における種々の所見についての検査方法との比較論は確定されておらず,各項目につき(X線)と(直画)の画像解析可能性について検討した.大腸粘膜を病変の主座とするUC,アメーバ性大腸炎(AC),感染性腸炎では,直視画像は機能像の把握が可能であり,治療との関連性において有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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