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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻5号

1998年04月発行

今月の主題 大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か

主題

大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か―私はこう考える

著者: 丸山雅一1

所属機関: 1癌研究会附属病院内科

ページ範囲:P.781 - P.781

文献概要

1.主題はナンセンス

 筆者は,個人的な理由から,本号の主題を選定する会議には出席できなかった.しかし,出席していたら頑なに反対していたと思う.なぜなら,この主題はナンセンスだからである.

 “大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か”という問いに対して否と答えるのは内視鏡診断一筋の医師だろうと思うが,これは無理からぬことかもしれない.注腸X線検査の本質を知らない者にその利点を説いたところで,それを受けとめるレセプターがないはずだからである.また,内視鏡一筋の若い世代が否と答えるのは,ひとえに医学教育の荒廃にその原因がある.放射線科がバリウム診断を継承し,教育として次の世代にこれを引き継がせるという根源的な課題を放棄して久しいからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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