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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻6号

1998年05月発行

文献概要

今月の主題 鋸歯状腺腫(serrated adenoma)とその周辺 主題

大腸serrated adenomaの内視鏡的検討―臨床診断は可能か?

著者: 小泉浩一1 山西幹夫1 風見明1 甲斐俊吉1 丸山雅一1 上野雅資2 畦倉薫2 太田博俊2 柳澤昭夫3 加藤洋3

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院外科 3癌研究会癌研究所病理部

ページ範囲:P.873 - P.878

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要旨 過去7年間に当院で内視鏡的に切除され,組織学的にserrated adenoma(SA)と診断された63例,64病変の肉眼所見を中心に検討した.SAは直腸,S状結腸に多く分布し,大きさは5mm以上,不規則あるいは分葉・結節状の表面構造で,赤色調の病変が多い傾向であったが,特異的な所見はなかった.一方,64病変中,8病変12.5%に癌の合併を認め,化生性ポリープ(MP),SAの相方の成分を認める病変もあり,MPからSAを介するadenoma-carcinoma sequenceが示唆され,SAは,内視鏡的治療の適応となる病変と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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