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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻6号

1998年05月発行

症例

胃壁内転移巣と腫瘍内出血を認めた胃近傍hemangiopericytomaの1例

著者: 中川原聖宜1 吉田賢一1 白井直人1 片岡英樹1 大竹真美子1 根本正樹1 長澤正通1 梶村昌良1

所属機関: 1聖隷浜松病院消化器内科

ページ範囲:P.929 - P.934

文献概要

要旨 hemangiopericytomaは血管外皮細胞から発生する比較的まれな腫瘍である,突然の貧血と意識消失で発症した53歳,女性で消化管出血は認めず,精査で胃幽門大彎近傍に嚢胞状腫瘤を認めた.手術を施行したところ胃幽門壁内に充実性腫瘤と幽門大彎側に血腫を含む腫瘤を認め,鍍銀染色で染まる腫瘍細胞間の好銀線維と電顕所見からhemangiopericytomaと診断した.術後43か月経過したが再発はみられていない.わが国では胃原発のhemangiopericytomaは18例が報告されている.本例のように意識消失を来す腫瘍内出血を生じた例は文献上報告がない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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