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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻7号

1998年06月発行

文献概要

今月の主題 食道癌 主題

m3・sm1食道癌の内視鏡超音波診断

著者: 河野辰幸1 永井鑑1 井上晴洋1 矢野謙一1 長浜雄志1 出江洋介1 中村正徳1 奈良智之1 吉野邦英1 岩井武尚1 竹下公矢12

所属機関: 1東京医科歯科大学第1外科 2東京医科歯科大学光学医療診療部

ページ範囲:P.969 - P.974

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要旨 食道表在癌の内視鏡超音波診断には高周波数細径プローブが適しており,内視鏡観察に引き続き微細な超音波断層所見の評価が可能である.20MHz細径プローブを使用した場合,食道壁は9層構造をとることが多いが,従来型超音波内視鏡による5層構造に対応させて考えることができる.臨床的に良い画像を得るために工夫は必要であるものの,検査自体難しい手技ではない.粘膜筋板に由来する超音波層を判読することが臨床診断の基盤となる.これにより,粘膜癌と粘膜下層癌の鑑別をはじめ,腫瘍の壁内伸展状況など,詳細な超音波断層診断が可能で,m3・sm1病変の精密診断にも応用できる.しかし,微小浸潤やリンパ組織増生の診断には問題が残されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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