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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻7号

1998年06月発行

文献概要

今月の主題 食道癌 主題

m3・sm1食道癌に対するEMRの可能性

著者: 幕内博康1 島田英雄1 千野修1 田仲曜1 西隆之1 大芝玄1 姫野信治1 釼持孝弘1 木勢佳史1 町村貴郎1 貞廣荘太郎1 近藤泰理1

所属機関: 1東海大学医学部外科

ページ範囲:P.993 - P.1002

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要旨 m3・sm1食道癌は10~15%程度のリンパ節転移率を有する.逆にみれば85%の症例にはリンパ節転移は認められず,内視鏡的粘膜切除術(EMR)の適応となるものも多いと考えられる.われわれの施設では101例のm3・sm1食道癌のうち55例(54.5%)にEMRを適応している.m3・sm1食道癌のEMRの適応から除かれるのは,①0Ⅱc+Ⅱa型,0-Ⅲ型,加えて0-Ⅰ型,②その他の病型のうち,長径5cm以上のもの,全周性のもの.この群に全体の31.7%の症例が含まれ,リンパ節転移を有する例の72.7%が含まれる.残りの症例にEMRを施行し,①ly(+)のもの,②infγのもの,③低分化型のもの,に引き続き外科的切除術を適応する.これで,全体の50.5%が外科的切除術で,49.5%がEMRで治療され,リンパ節転移に関するspecificityは100%となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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