文献詳細
学会印象記
第6回日本消化器関連学会週間(DDW-Japan 1998)―大腸に関するテーマを中心に
著者: 安藤正夫1
所属機関: 1JR仙台病院消化器内視鏡センター
ページ範囲:P.1042 - P.1042
文献概要
シンポジウム8「大腸sm癌深達度の細分類とその臨床的意義」:各施設問での細分類法が不統一な現状において,避けては通れない重要な課題と思う.筆者の記憶が正しければ,大きな学会のテーマとして取り上げられたのは,今回が初めてであり,興味深く拝聴した.主として以下の4点について討論されたと覚えている。①相対分類と絶対値分類,②絶対値分類における具体的浸潤距離(量),③リンパ節転移やly因子との関係,④術前画像診断②,③,④に関しては,既に報告されていることもあり,大きな違和感は覚えずに聞けた.しかし,①において,演者のほとんどが相対分類でいいと答えたのには正直言って驚いた.筆者にとっては,にわかに受け入れ難いものであった.隆起型における浸潤程度判定上の問題や,更には標本の作製方法による影響などについての指摘もあった.今回は臨床医のみの演者であったが,病理医を含めた今後の更なる検討・討論を望みたいものである.
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