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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻7号

1998年06月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

0-Ⅱa様の形態を呈し著明なkoilocytosisを伴った食道dysplasiaに隣接して微小0-Ⅱcを認めた1例

著者: 曽根康博1 中野哲1 武田功1 熊田卓1 桐山勢生1 宮田章弘1 林和彦1 岩下寿秀2 安藤千秋2 鈴木雅雄3 下川邦泰4 出口富美子5

所属機関: 1大垣市民病院消化器科 2大垣市民病院臨床検査部病理 3聖隷三方原病院消化器科 4岐阜大学臨床検査医学 5朝日大学歯学部附属村上記念病院健診センター

ページ範囲:P.1050 - P.1054

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要旨 患者は51歳,男性.人間ドックで食道病変を指摘され来院.X線検査でIm下部に分葉状の平坦隆起を認めた.内視鏡検査で上切歯列から36cmに白色調の扁平隆起とその口側に接し微小発赤を認め,トルイジンブルー染色で隆起表面は亀甲様に染まり,ヨード染色で隆起は淡染,口側の発赤は不染を呈した.隆起部の生検診断はdysplasiaであった.内視鏡的粘膜切除術を施行.隆起は10×7mmで核周囲に空泡を伴う細胞が出現しkoilocytosisの所見を呈していた.同部はdysplasiaと診断しヒトパピローマウイルスとの関連を考えた.隆起の口側に隣接し2mmの陥凹があり内視鏡での微小発赤と一致した.同部は0-Ⅱc,扁平上皮癌,m1と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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