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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻8号

1998年07月発行

今月の主題 胃炎―Sydney SystemとHelicobacter pylori

主題

Helicobacter pylori胃炎の成立に関する問題点とThe Updated Sydney System

著者: 滝澤登一郎12 猪狩亨3 小池盛雄2

所属機関: 1東京都立大久保病院病理 2東京都立駒込病院病理科 3東京医科歯科大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1099 - P.1108

文献概要

要旨 The Updated Sydney Systemが提唱したvisual analogue scaleの基準に従って,胃生検280症例530検体の評価を実践した.Hpの陽性率は70%であり,各組織学的要素との関係は既に報告されている結果と大略一致した.しかし,Hp陽性にもかかわらず好中球浸潤の認められない標本が全陽性検体の18%に認められ,このような標本の特徴とHp感染が成立困難な憩室の所見を総合的に考察すると,Hpの感染様式をfloating infectionとsticking infectionに大別する必要がある.活動性の炎症所見を呈するHp胃炎はsticking infectionの成立を必要としており,floating infectionからsticking infectionに移行する過程でHp以外の因子の関与が考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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