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文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻8号

1998年07月発行

文献概要

早期胃癌研究会症例

粘膜下腫瘍様の発育を呈しlymphoid stromaを特徴とした0-Ⅲ型様食道表在癌の1例

著者: 千野修1 幕内博康1 島田英雄1 西隆之1 田仲曜1 木勢佳史1 姫野信治1 釼持孝弘1 町村貴郎1 田澤賢一2 安田政実2 冨松久信3

所属機関: 1東海大学医学部外科 2東海大学医学部病理 3早期胃癌検診協会中央診療所

ページ範囲:P.1153 - P.1158

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要旨 患者は54歳,男性.検診の上部消化管造影検査で食道に異常を指摘され近医を受診した.内視鏡検査で胸部上部食道右壁に病変を認めたが,生検の結果では明らかな悪性所見が得られず精査加療目的に当院に紹介入院となった.内視鏡検査では,表面全体が正常食道上皮で被覆され粘膜下腫瘍様の形態を呈し辺縁に周堤様隆起を伴う陥凹性病変を認めたが,ヨード染色で染色性を示した.生検組織で一部に上皮のびらんと炎症性変化を呈し,同部で扁平上皮癌を認めたため0-Ⅲ型食道表在癌と診断し,右開胸開腹胸部食道切除術RⅢを施行した.病理組織学的に0-Ⅲ型様病変は,上皮下に主座のある低分化型扁平上皮癌で濾胞形成を伴ったlymphoid stromaを特徴とした髄様型で,深達度sm2,infα,ly0,v0,n(-)と診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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