icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸33巻8号

1998年07月発行

--------------------

編集後記 フリーアクセス

著者: 渡辺英伸

ページ範囲:P.1186 - P.1186

文献概要

 Sydney Systemは,胃炎の国際比較ばかりではなく,胃炎とそのほかの胃疾患との関連を解明するためにも,有用な胃炎分類法である.しかし,依然として,問題点を含んでいる.特に,内視鏡分類と組織分類(また,組織項目のgrading)との対応は不完全で,これらの点は既に日本人の手によって解決されているべきであった.しかし,本号をみる限り,これら問題点の解決に向けて,日本でようやくエンジンがかかってきたという感がする.除菌後の内視鏡所見(改善・不変・増悪など)が指摘されているが,それらがどのような組織学的所見(Helicobacter Pylori,胃酸・ペプシン,血管透見像は真の萎縮か,など)に起因しているのか,更に詳細に一対一で分析されるべきであろう.本号で,Sydney Systemの利点と問題点は明らかにされた.それを頭に入れたうえで,このSystemを運用しながら前述の課題と問題を解明することが,今,望まれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら